ChatGPTで作るマーケットリサーチの実用手順

ChatGPTは「文章を生成するツール」と思われがちですが、本当の力はもっと別のところにあります。私たちTANTOMAでは、新規ブランディング案件の初期段階で必ずChatGPT(GPT-5)を使ってマーケットリサーチを行います。今回はその実用手順を、具体的なプロンプト付きで共有します。

ステップ1:業界の俯瞰

まず最初にやるのは、対象業界の全体像を1枚絵にすることです。プロンプト例:「[業界名]の市場規模、主要プレイヤー上位5社、過去5年のトレンド変化、今後3年の見通しを、500字程度で要約してください」。これで業界の輪郭がつかめます。重要なのは、AIの回答を鵜呑みにせず、引用された数字や企業名を自分で検索して裏取りすること。

ステップ2:競合のポジショニング分析

競合5〜10社のサイトURLを並べて、「次の競合サイトをそれぞれ、訴求軸・価格帯・ターゲット顧客・トーン&マナーの4軸で分類してください」と指示します。ChatGPTにWebブラウジング機能を組み合わせると、実在のサイトを読み込んで分析してくれます。ポジショニングマップの叩き台が10分でできます。

ステップ3:顧客ペルソナの構築

ペルソナづくりは、ChatGPTがもっとも光る領域の一つです。「[業界]の[サービス名]を月10〜30万円で利用する経営者の典型的なペルソナを、以下のフォーマットで3パターン作成してください:年齢/職業/家族構成/価値観/普段の情報源/購入時の不安/購入後の理想の状態」。出てきた3パターンを社内で議論することで、お客様像が一気に解像度が上がります。

ステップ4:メッセージの言い換え

同じことを言う複数の言い回しを、AIに30案出させます。「次のキャッチコピーを、同じ意味で30パターンの言い換えを作ってください。トーンは「誠実」「親しみやすい」「専門的」の3カテゴリに分けて」。コピーライティングの引き出しが10倍になります。

ステップ5:批判視点でのレビュー

最後に重要なのが、自社の提案をAIに批判させること。「あなたは厳しいベテランの広告マンです。次の私たちの提案書を、お客様目線で見たときの違和感・突っ込みどころを5つ挙げてください」。提案前のセルフレビューで多くの落とし穴を回避できます。

気をつけるべきこと

1) 事実確認は必須:AIは「もっともらしい嘘」を平気で言います。数字・企業名・引用は必ず裏取り。2) 機密情報は入れない:お客様の事業情報をそのまま投入しない。匿名化してから使う。3) AIの結論を採用しすぎない:あくまで「考えるための叩き台」。最終判断は人間が行う。

まとめ

ChatGPTは「文章生成機」ではなく「思考の壁打ち相手」です。マーケットリサーチの工数を10倍に圧縮し、視点の偏りを補正してくれる—これがAI時代の正しい使い方。TANTOMAでは、お客様との初回ヒアリング前にこれらのリサーチを完了させ、ヒアリング当日には「業界の地図を持って」臨むようにしています。

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